2025.10.02
動画や音楽の世界ではAIが席巻、業界に大きな変革をもたらしています。さてシナリオ業界は…。
【AIに脚本は書けるか】
2023年、『月刊ドラマ』6月号のインタビューで、私(山本)は「AIが脚本を書くのはまだ数年先」と話していました。しかし、その予測はすぐに覆されます。わずか数ヶ月で、AIは人間の脚本家の作品と見分けがつかない、テーマ性のあるシーンを生み出すようになったのです。現在では5人以上の登場人物でも、葛藤や緊張を織り込んだ面白いシーンを生成できます。演技レッスンに使用すると俳優たちはAI作品とは気づかず、「まったく違和感がなかった」と驚きます。
【AIは脚本家を淘汰するか】
2000年設立の「シナリオ・インキュベーション」では、ハリウッド脚本理論に基づいたメソッドを教え、修了生は高い確率でプロになります。しかしAIの登場により、従来の教育法だけではプロ脚本家の輩出は難しくなってきました。物議をかもしているAIの著作権問題も解決されつつあり、これからは、制作現場でAIを活用してシナリオを完成させるのが当たり前になる時代となるでしょう。
【バランスよりも超個性】
人間の脚本家が不要になるわけではありません。AIにはできない、強烈な個性を持つ脚本家こそが求められます。バランスの取れた脚本よりも、唯一無二の世界観や、鋭く記憶に残る台詞を生み出す才能。あるいは、特定のジャンルやテーマに異常なまでに強いこだわりを持つ“異才・奇才”こそが必要とされる時代になります。
■唯一無二の世界観や台詞
■特定ジャンルやテーマへの強いこだわり
■異才・奇才的な独創性
このような脚本家の価値は、これまで以上に高まります。
【シナリオアカデミアの新方針】
シナリオアカデミアでは、従来通りハリウッドメソッドを中心に、文化人類学やC.G.ユング心理学などを取り入れ、人間と物語の根源的な関係を理解するカリキュラムを提供します。
その上で、AI時代に必要とされる「脚本家の個性を最大化」することを育成の目標に据えました。創作実習の過程で、受講生一人ひとりの隠れた個性や独創性を引き出すことに重点を置き、世界観や台詞に独自性のあるユニークなシーンを描く力を養います。
毎回のプロットやショートシナリオ提出では、講師とのセッションで徹底的にブラッシュアップ。単なるスキル習得に留まらず、あなた自身の個性が色濃く反映された物語を生み出す力を身につけられます。
16回の講座修了時には、完成度の高い長編シナリオと、浮かんだアイデアを自在に物語化できる「自分だけの創作ツール」を手に入れることができるでしょう。
■講座の特徴■ プロデューサーが教えるシナリオ講座
【なぜプロデューサーが教えるのか】
プロの脚本家になりたくても、ドラマの製作責任者であるプロデューサーの評価が得られなければ、デビューは出来ません。登竜門である多くのシナリオコンクールを査読するのもプロデューサーです。なぜなら、ドラマや映画をヒットさせる責務のあるプロデューサーのいちばん大切な仕事は「当たるシナリオ」を作ることだからです。そのために脚本家の資質を見極め、「どうやったら良い脚本を書いてもらえるか」というアドバイスやリーディングに、プロデューサーは才能と経験のすべてをかけています。脚本家が行き詰った時に、どこに問題があるか的確に指摘し、解決法を提示できるか、プロデューサーは日々ノウハウを蓄積しています。新人の小説家や漫画家にとって、どんな編集者と出会うかがキャリアを決めるように、脚本家にとってプロデューサーは最初に立ちはだかる壁であると同時に、壁の乗り越え方を指南してくれるメンター(導き手)でもあるのです。 シナリオの書き方をプロの脚本家に学ぶのも有用なことですが、まったく視点を変えた本コースのカリキュラムは、本気でプロを目指すあなたに新たな光明を与えるでしょう
【講師紹介】
山本和夫■ドラマデザイン社代表取締役プロデューサー/シナリオアカデミア代表/シナリオインキュベーション主宰。20年間の読売テレビ在籍時代、プロデューサーとして新人脚本家の抜擢し、多数の連続ドラマのヒットさせた→【作品履歴】 その経験に基づき、2000年のドラマデザイン社設立と同時にシナリオインキュベーション(以降SI)を開設。 テレビドラマを制作する傍ら2004~2019年までデジタルハリウッド大学院教授を務めた稀有なキャリアを持ち主。 その知見を活かして指導したSIは多くの第一線の脚本家を輩出している。▼月間ドラマの取材記事▼
■カリキュラム■
コース(4ヶ月16回)では、前半8回でハリウッドメソッドを中心に学び、後半では5人前後の小チームに分け、担当プロデューサーの指導の下、オリジナル企画を作り、1時間の長編シナリオを書き上げます。大学に例えれば前半は科目履修、後半はゼミの卒論制作にあたります。
■全カリキュラム■(予定)
【前半】 基礎講義 (1限90分)
担当P:山本和夫
1限目 物語の原理 「なぜ人は物語を見るか」神話と心理学
2限目 ハリウッドメソッド①三幕構成を習得 / 創作実習
3限目 〃 ②テーマの重要性と設定法/ 創作実習
4限目 〃 ③目を離せないキャラクターの作り方/ 創作実習
5限目 〃 ④独創的なシーンとセリフの作り方/ 創作実習
6限目 〃 ⑤社会状況を反映した題材を選ぶ/創作実習
7限目 AIを補助ツールとして活用する/ 創作実習
8限目 プロデューサーが求める 企画書・プロットの作成法 創作実習
(講義内容に組替え・変更あり。創作実習は前週の課題の評価)
【後半】 オリジナル脚本作成ゼミ
9限目 脚本執筆演習
10限目 〃
11限目 〃
12限目 〃
13限目 〃
14限目 〃
15限目 〃
16限目 終了発表会 特別講師による最優秀賞の発表
特別講師は局あるいは製作会社Pを予定していますが未定です。
■料金(税込み)
入学金 10,000円
授業料 15,000円/月×4か月 60,000円
お支払い方法のご案内
① 一括【割引あり】 ご一括でご入金の場合は、入学金を免除といたしますので、60,000円を期限11月5日までにお振込みください。
② 前半(8回)・後半(8回)の2回振込
前半受講料30,000円と入学金10,000円の計40,000円を期限までにお振込み下さい。後半のご入金30,000円は8月末にご案内いたします。前半のみ受講は可能ですが、後半のみの受講は出来ません。
①②いずれも途中退講可能ですが、入金済みの入学金・授業料はお戻し致しません。
■開講 2025年11月11日~2026年3月24日まで16回)毎週火曜日 夜18時半
■定員 10名(予定)
■講義場所 ドラマデザイン社(溜池山王)地図 リモート受講可
■応募方法 こちらの【メールフォーム】にてお申し込みください。
■審査 ショートシナリオの執筆審査があります。
■応募締切 10/22(金)
【問い合わせ先】株式会社ドラマデザイン社
シナリオアカデミア担当 mail:desk@drama-design.co.jp