2016.10.10
「第2回ジュブナイル脚本大賞」(賞金30万円)は、第1次のストーリー選考で120本から選ばれ「ストーリー賞」を受賞された5名の脚本家の方々が、第2次選考のシナリオに挑戦いたしました。そして、去る9月30日の締め切りに、以下の4本のシナリオが提出されました。
京相絵里子さんの「軽蔑すべき、人を狂わせる、理解しがたいもの。」、中澤惟さんの「怪獣の棲む町」、岩島朋未さんの「テイクオーバーゾーン」、吉江七恵さんの「宇宙の落とし物」」。(森田洋見さんの脚本は期限に間に合いませんでしたので、失格とさせていただきました。)
いずれも力作に仕上がっており、審査員によって評価の分かれる作品もありました。最終的には、主人公である14歳の少女に、荒んではいるが生き生きとしたキャラクターを授け、彼女が思春期の壁に思いっきりぶつかっていく様を描き切った、岩島朋未さんの「テイクオーバーゾーン」を大賞受賞作に選出いたしました。おめでとうございます。
岩島さんのシナリオは、際立ってキャラクター描写に優れ、登場人物たちの複雑な心情が次々と出来事を引き起こしていきます。予定調和的なところがなく、最後まで主人公たちから目を離させないスリリングな展開を備えていました。京相さん、中澤さん、吉江さんの作品も、それぞれジュブナイルらしい瑞々しさがありましたが、「テイクオーバーゾーン」の持つ勢いには、いま一歩、及びませんでした。
「第2回ジュブナイルシナリオ大賞」にご応募いただいたすべての脚本家の皆さまに、心から感謝と敬意を表したいと思います。